あの瞬間、心臓がバクバク止まらなかったんだ。
「こんな島、マジであるの…?」って、君も思っただろ?
これから始まるのは、“ドスケベ条例”に背を向ける、本気の逃走劇だ。
それ、全部“愛なきセックスが義務”の狂気シチュだ
舞台は南国の楽園…かと思いきや、その正体は「性のディストピア」だ。
常夏の孤島で施行されているのは、現実なら確実に国際問題になる愛なきセックスの義務化。
笑い飛ばせる設定に見えて、踏み込むほど背筋が冷える。そんな二面性がぬきたしの肝だ。
常夏の孤島・青藍島へと帰郷した理由
主人公・橘淳之介は、両親の急死という避けられない事情で妹・橘麻沙音と共に青藍島へ戻ってくる。
子ども時代の記憶は、青い海と白い砂浜、のどかな集落。だが大人になって戻った島は、もはや別世界だった。
島民全員が「条例」を当然のルールとして受け入れており、そこに違和感を持つ方が異常扱いされる空気…帰郷早々、強烈な疎外感と恐怖が二人を襲う。
ドスケベ条例の内容とその恐怖
正式名称は「青藍島性産業強化条例」。中身はシンプルで残酷だ。
──性交渉を義務とし、拒否は犯罪。違反者は取り締まり対象となり、罰則や“更生プログラム”を受けさせられる。
条例の裏には、島の経済を性産業で回すという目的がある。島民は生まれた時からこのルールに慣れきっており、そこに恐怖すら感じない…その感覚が一番のホラーだ。
誇り高き童貞×処女厨の主人公の信念
淳之介はただの恋愛経験ゼロ男じゃない。自分と相手の純潔を尊び、「愛がないなら性行為は意味がない」と信じて疑わない。
島の空気に流されれば、簡単に条例を受け入れてしまえる。でも彼はそうしなかった。
条例に背を向けることは、同時に全島民を敵に回すこと。命の保証すらない戦いに足を踏み入れる覚悟が、ここで固まる。
妹・麻沙音と結成したNLNSとは何か
そんな淳之介の唯一の理解者が妹・麻沙音だ。彼女もまた、愛なき行為を拒否する意思を持っていた。
二人は「No Love No Sex」──略してNLNSという地下組織を立ち上げる。
この小さな反交尾勢力は、夜の海を渡って秘密裏に仲間と会い、監視カメラを回避しながらチラシを配布する…青藍島の片隅でゲリラ戦を繰り広げる姿は、完全に戦時下のレジスタンスだ。
“反交尾勢力”誕生の瞬間をぶっ込むんだ
青藍島に戻ってからの数日は、ただのカルチャーショックで終わるはずだった。
だが条例の魔の手はあまりにも早く、そして直接的に淳之介たちを襲う。
逃げるか、屈するか──その二択の中で放たれた「俺が…ドスケベ条例をぶっ潰す!」は、島全体を揺らす狼煙だった。
“俺が…ドスケベ条例をぶっ潰す!”──瞬間のアレこそが熱量
このセリフは、単なる啖呵じゃない。命懸けの宣言だ。
教室の空気は一瞬で張り詰め、笑っていたクラスメイトの顔から表情が消える。
ここで視聴者が感じるのは、コメディから一転した緊張感と、主人公の芯の強さだ。
伝説のビ○チ・奈々瀬との出会いがクセ者
奈々瀬は学園内で「男を落とせなかったことがない」と噂される伝説級のビッチだ。
初対面から距離感ゼロで迫る彼女に、淳之介は全力で拒絶。だがその態度が、彼女の中で強烈な印象を残す。
敵なのか味方なのか──このアンビバレントな関係性が物語の爆弾になる。
逃げる日々、追うFSやSHOとの駆け引き
FS(性産業強化部隊)は島の秩序を守るという名目で、反対派を物理的に排除する組織だ。
さらに島外からはSHO(性保護機構)が介入し、より合法的な形で締め付けを強化する。
夜の路地での追跡劇、学校内での心理戦…題材は条例なのに、やってることはほぼスパイ映画だ。
胸アツなギャグと伏線のオマケ要素
ぬきたしの凄さは、深刻な場面でも不意にギャグをねじ込んでくるテンポ感だ。
「そんなバカな!」と笑った次の瞬間、その台詞が伏線として回収されるカタルシスは異常なレベル。
下品さと感動の落差が激しすぎて、気付けば感情がジェットコースター状態になる。
原作からアニメ化まで網羅解説だ
ぬきたしは、原作ゲーム・コミカライズ・アニメと三段階のメディア展開をしている。
それぞれで見せ場の切り方や規制のかけ方が違うため、同じストーリーでも受ける印象が大きく変わる。
布教するなら、この違いを押さえておくことが、相手を沼に引きずり込む近道だ。
原作のゲーム版あらすじとその狂気設定
2018年にQruppoから発売された18禁ゲーム『抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか?』が全ての始まりだ。
舞台は南国の孤島・青藍島。そこでは「愛の有無を問わず性交義務化」という条例が日常として運用されている。
プレイヤーは主人公・橘淳之介として妹と共に反条例活動を行い、島民や権力構造と戦う。ギャグと社会風刺を両立させたシナリオは、当時の美少女ゲーム界隈でも異質な存在だった。
まめおじたん作コミカライズ版の“逃走劇”
コミカライズは作画をまめおじたんが担当し、ゲームの膨大なテキスト量をテンポよく再構築している。
特に逃走劇や潜入シーンはコマ割りの妙で緊張感が倍増。ギャグパートでは表情崩壊芸や小ネタを大量に仕込み、読み手をニヤニヤさせる。
ゲーム未プレイの読者にとっては、シナリオの濃さと狂気を一気に体験できる「入口」として機能するのが強みだ。
アニメ版のあらすじと冒頭展開まとめ
2025年7月18日に放送開始されたアニメ版は、原作の第一章をベースに淳之介の帰郷とNLNS結成までを描く。
テンポは原作より早く、序盤から条例の異常性と島民の狂気を視覚的に見せつけてくる。
演出面では、条例読み上げシーンの不気味な静寂や、監視の目が光るカットが印象的で、初見でも一発で世界観に飲み込まれる構成だ。
“ドスケベ条例”って何バージョンあるの?アニメ仕様を解説
アニメ版は放送形態ごとに規制度合いがまるで別作品だ。
- AT-X放送の「青藍島ver.」:規制最小限で原作に近い空気感を再現。
- 配信サービス限定の「配信限定ver.」:一部規制を残しつつ演出補強あり。
- 地上波の「全面規制ver.」:性的描写が大幅カットされ、ほぼギャグと人間ドラマ重視に。
どれを観るかで“ぬきたし”の顔が変わる。ガチ勢を名乗るなら、この3形態を全部押さえるのが最低条件だ。
ぬきたしあらすじのまとめ
ぬきたしは、下品さと真剣さを極限まで同居させた異端の物語だ。
「愛なきセックスが義務」という狂気の島を舞台に、童貞の誇りと信念を掲げた主人公が反旗を翻す。
そこにギャグ・人間ドラマ・社会風刺が同居するからこそ、一度ハマると抜け出せない。
原作ゲームは下ネタと風刺を同時にぶち込み、プレイヤーに笑いと不快感を交互に与える構成だった。
コミカライズはテンポと表情芸で狂気を増幅し、アニメは映像化によって条例の異様さを皮膚感覚で伝える。
メディアによって表情が変わるからこそ、全形態を追う楽しみがある。
そして何よりも、この作品の魅力は「笑っていたはずが、気付けば拳を握りしめている」という感情の急旋回にある。
バカバカしいのに胸が熱くなる。下品なのに熱量が高すぎる。そのギャップがクセになる。
ぬきたしは、ただのエロゲやギャグアニメではない──信念と狂気がぶつかる青春バトル譚だ。
だから俺は言い切る。「俺が…ドスケベ条例をぶっ潰す!」──この一言が刺さったなら、もう君は逃げられない。
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