世界が滅びたら、君はどのバイクで旅に出る?
『終末ツーリング』の主人公が選んだのは、意外にも“セロー”だった。
いや、これがただのバイクチョイスじゃない。バイク乗りから見ても「ガチでリアルすぎる」選択なんだ。
本記事では、なぜ終末世界でセローが選ばれたのか? その必然性をバイク視点から徹底考察していく。
『終末ツーリング』に登場するセローの正体
『終末ツーリング』を見てまず俺が叫んだのは「やっぱりセローじゃねぇか!」だった。
バイク乗りなら一発でピンとくるあのシルエット。だけど作中に登場するのは、市販モデルそのままのセローじゃない。
「電動化+クラッチ残し」という異色の設定でカスタムされた、まさに“終末仕様のセロー”なんだ。
ここからは、そのディテールと意味を俺なりの視点で掘り下げていく。
電動化という選択肢が物語をリアルにする
まず一番の衝撃は、セローが電動化されているという点だ。
普通に考えれば、終末世界ではガソリンの供給網なんてとっくに死んでる。スタンドも閉鎖、燃料保存も劣化リスクが高い。
だからこそ「じゃあ電動で走らせればいいじゃん」という発想は、物語的にも極めてリアルなんだよ。
作中ではバッテリーの充電手段については深く描かれていないが、想像するにソーラーパネルや独自発電装置を利用している可能性が高い。
そしてさらに面白いのが、クラッチ操作の感覚をあえて残していることだ。
普通の電動バイクは「スロットルひねる→即発進」で済むのに、セローにはクラッチを切る動作がある。
これは「ライダーが機械を操っている感覚」を失わせないためのこだわりなんだと思う。
正直これ、俺めちゃくちゃ好き。単なる移動手段じゃなく、“相棒を操って旅してる”という感覚を強調する仕掛けなんだよ。
ベースはセロー225?250?ファンを悩ませるディテール
次にファンの間で議論になったのが「これはセロー225なのか、250なのか」という問題だ。
シート形状や全体のシルエットは、1980年代から続くセロー225のクラシカルな雰囲気を残している。
一方で、フロント周りや装備にはセロー250っぽい意匠も混ざっているんだ。
つまり、「どっちとも言えない」=セローシリーズのエッセンスを抽出したハイブリッド的存在なんだよ。
俺はこの曖昧さがむしろ最高だと思う。特定の年式や型番に縛られず、バイク乗りが「俺の知ってるセローだ!」と感じられる余白を残しているからだ。
これは作品的にもめちゃくちゃ上手い演出だと思う。バイクオタを特定モデル論争に誘いつつも、誰もが自分のセローを投影できる“終末の象徴”にしてるんだ。
現実に飛び出した「終末仕様セロー」
作中のセローはフィクションの中だけじゃなく、現実にも姿を現した。
2023年のAnimeJapanでは、原作者・さいとー栄氏自身が手掛けた実車カスタムセローが展示されたんだ。
電動化こそしていなかったものの、作中イメージを徹底的に再現した車両で、会場のバイクファンやアニメファンを震え上がらせた。
俺も写真で見たけど、あの存在感はヤバい。アニメの画面からそのまま飛び出してきたみたいで、思わず「これが俺の欲しいやつだ!」って声に出るレベルだった。
この「二次元と三次元の往復運動」が、『終末ツーリング』という作品をただのアニメに留めない大きな魅力だ。
つまり、セローは物語上の“相棒”であると同時に、現実にバイク乗りを動かすアイコンになったんだ。
俺が思う「セローが選ばれた必然性」
俺自身もツーリング好きだからわかるんだけど、バイク選びって「性能」だけじゃなくて「物語性」で決まる部分がある。
セローは、林道をコトコト走れる万能性と、軽量で扱いやすい親しみやすさを持つ。
それでいて「日本の道を走る旅バイク」として長年愛されてきた歴史がある。
だからこそ終末世界に選ばれるのは、ハーレーでもカワサキでもなく、セローなんだと思う。
滅びた日本の風景に一番似合うのは、結局セローなんだよ。
作品が提示した“終末仕様セロー”は、リアリティと象徴性を兼ね備えた究極のチョイス。俺はそう断言できる。
なぜセローなのか?終末世界に最適なバイク特性
数あるバイクの中で、なぜ『終末ツーリング』はセローを選んだのか。
これは「偶然」ではなく、バイクの特性を知る人なら誰もが納得する必然の選択だ。
ここでは終末世界におけるバイクの条件を洗い出し、それがいかにセローに当てはまるのかを解き明かしていこう。
俺自身、実際にバイクでツーリングしてきたからこそ「これしかない!」と思える部分がある。
悪路に強い走破性は終末旅の絶対条件
まず第一に挙げたいのが走破性だ。
終末世界では舗装道路が割れ、雑草に覆われ、瓦礫が散乱する。そんな道を軽快に走り抜けるには、オンロード特化のバイクでは役不足だ。
セローはオフロード性能を備えたトレールバイクであり、林道走行を想定して作られている。
低速トルクが扱いやすく、段差や悪路も“トコトコ”と安定して乗り越えていけるのが魅力だ。
俺も林道にセローで入ったことがあるけど、舗装が途切れても「大丈夫、行ける」って背中を押してくれる安心感がある。
終末世界で「どこまででも走れる」安心感は何よりも大事だ。
軽量で扱いやすい=生き残るための武器
次に重要なのが軽量性と扱いやすさ。
終末世界で一人旅をすると仮定したら、誰かが転倒したバイクを起こしてくれるわけじゃない。
重たいアドベンチャーバイクや大型ツアラーだと、一度倒したら自力で起こすのも一苦労だ。
その点、セローは乾燥重量が120〜130kg台(モデルによる)と軽量で、女性や非力なライダーでも十分取り回せる。
俺も昔、大型バイクを林道で倒して地獄を見たことがあるんだけど(笑)、そのとき本気で「セロー最強じゃん」って痛感した。
転倒=死に直結しかねない終末環境で、軽量性は命を守るスペックなんだ。
シンプルな構造は終末整備に強い
終末旅において「壊れない」以上に大事なのが「壊れても直せる」こと。
セローはキャブレター時代から続く設計で、全体的にシンプルで整備しやすい構造を持つ。
電子制御満載の最新バイクはセンサー一つ壊れただけで走行不能になるが、セローは最低限の工具と知識である程度修理可能。
終末世界では正規ディーラーも整備士も存在しない。自分の手で直せるかどうかが生死を分ける。
「もしものとき自分で直せる」安心感こそが、セローを“相棒”と呼べる理由だ。
改造耐性と旅適性の高さ
『終末ツーリング』で描かれた電動化カスタムも、セローだからこそ違和感なく成立している。
セローは車体設計がシンプルで、社外パーツやカスタム事例も豊富。
積載用キャリアや外装カスタムなど「旅仕様」にする余地が大きいのも強みだ。
俺の友人もセローにキャンプ道具を山ほど積んで林道キャンプに行ってるけど、本当に“旅の相棒”って感じがするんだよな。
終末世界で「改造して生き抜く」イメージが一番しっくりくるのも、やっぱりセローなんだ。
日本の風景に似合う唯一無二の存在感
最後に俺が推したいのはセローのアイコン性だ。
セローは「山のカモシカ」と呼ばれ、日本の山道や林道に似合う存在として長年親しまれてきた。
終末を迎えた荒廃した日本の風景に、これ以上しっくりくるバイクがあるだろうか。
俺は正直、ハーレーや大型アドベンチャーが廃墟を走ってもピンとこない。
だけどセローなら自然に風景に溶け込み、「ああ、こうして終末を旅するんだろうな」と納得できるんだ。
作品がセローを選んだのは、スペック以上に日本的な旅情との親和性が理由のひとつだと思う。
セロー最強説の検証 — リアルに考えた場合の強みと限界
『終末ツーリング』の描写を見れば、「セローは最強だろ!」って声が出るのも当然だ。
でも実際に終末世界を生き延びるバイクを考えたとき、セローは本当に万能なのか?
ここでは「強み」「限界」「ライバルになり得るバイク」を整理しながら、セロー最強説を現実的に検証してみよう。
俺自身、バイク乗りとして“夢と現実のギャップ”を踏まえて語っていく。
セローが最強と呼ばれる理由=圧倒的なバランス
まずセローの強みを改めて整理してみよう。
最大の武器は「走破性・軽量性・整備性・旅適性」を兼ね備えた総合力にある。
具体的には――
- 林道・悪路も走れる走破性
- 倒しても起こせる軽さ(重量120〜130kg台)
- シンプルな構造で整備しやすい
- キャリアやバッグを積んで“旅仕様”にできる
- 日本の風景に似合うアイコン性
俺が思うに、この「全部そこそこできる」ってのが終末世界で一番重要なんだ。
ハイスペックな大型アドベンチャーよりも、必要十分な性能を軽快に発揮できるセローの方が現実的。
“最強”という言葉が誇張に聞こえないくらいのバランスを持ってるんだ。
セローの限界点=万能ではない現実
とはいえ「万能」って言葉は危うい。セローにも弱点はある。
特に『終末ツーリング』が設定した電動化セローを考えると、いくつかの課題が見えてくる。
- 電源問題:バッテリーの充電はどうする?ソーラーや発電機が必要だが、効率や安定性に難あり。
- 航続距離:電動化すると走行距離が制限される。長距離移動は現実的に厳しい可能性。
- パワー不足:高速走行や大量積載には不向き。スピードより安定性重視。
- 消耗品リスク:チェーン、タイヤ、ブレーキなどは消耗する。補給網がない世界では致命的。
俺がもし本当に終末を走るなら、「セローに乗りたい」という気持ちは揺るがないけど、「セローだけで全て解決」とは言えない。
むしろ「セローなら工夫しながら走れる」という余地が魅力なんだと思う。
対抗馬になり得る他モデル
「セロー最強説」を本気で検証するなら、ライバル候補も見ておきたい。
俺が思いつくのは次のようなモデルだ。
- ホンダ CRF250L:オフロード走破性が高く、現行モデルも入手可能。だが重量がやや重め。
- スズキ DR-Z400:パワーと走破性を両立するが、扱いやすさや整備性でセローに劣る。
- 軽量電動モトクロス:充電問題さえ解決できれば強力。ただし現実には電源確保が大きな壁。
- 旧式シンプル単気筒ネイキッド(例:ホンダCB223Sなど):修理しやすく燃料供給があれば実用的。
こうやって並べてみると、やっぱり「総合点」ではセローが強いのがわかる。
ライバルは特定の条件下では優れるけど、「どんな場面でも相棒になれる」バイクはセロー以外に見当たらない。
つまり“最強”は誇張かもしれないが、「最も現実的で信頼できる選択肢」なのは間違いないんだ。
『終末ツーリング』が映す「バイクのリアル」とは
『終末ツーリング』は単なる「バイクで旅するアニメ」じゃない。
バイクに乗ったことがある人間なら「ああ、これはリアルだ」と唸る描写が随所に仕込まれている。
終末世界という非日常の設定と、バイク乗りの感覚に直結する“日常のリアル”が見事に噛み合っているんだ。
ここではその「バイクのリアル」がどう描かれているのかを、俺なりの視点で解き明かしていく。
電動化や改造描写に宿る現実味
まず注目すべきは電動化されたセローだ。
これは単なるギミックじゃなく、「ガソリン供給が途絶えた世界なら電動化が必須だよな」という現実的な想像力から生まれている。
しかも作品はそこに留まらず、クラッチ操作を残すというディテールまで描いてくる。
普通の電動バイクならカットされがちな操作感覚を残すことで、「バイクに乗る楽しさ」を死守しているんだ。
この徹底ぶりは、バイクに乗ったことがある人なら思わず頷いてしまうはず。
俺も最初にその描写を見たとき「わかってるじゃん!」と声を上げたくらいだ。
旅する感覚を呼び覚ます描写
次に語りたいのは、作中で描かれる旅の実感だ。
廃墟になった街を抜け、雑草が生い茂る道を進むシーンは、まさにツーリングそのもの。
風景が変わっていくこと、道を選びながら進むこと、そして小さな発見に心を動かされること。
これらはバイク乗りがツーリングで感じるリアルな感覚に直結している。
俺自身、北海道をソロツーしたときに「もう人が住んでないんじゃ?」って思うくらいの道を走ったことがある。
あの孤独と解放感が、『終末ツーリング』の映像からフラッシュバックしてきて、正直鳥肌が立った。
ライダー心理を突く「相棒感」
そして極めつけはセローを“相棒”として描いていることだ。
ただの移動手段なら自転車や車でもいい。
でもあえてバイクで、それもセローで旅をするのは、「機械と共に生きている感覚」を描きたいからだ。
エンジン音、クラッチの重み、振動……それらがライダーにとっては「生きてる証」になる。
作品はそれを理解して、セローを相棒として描いている。
俺はここに『終末ツーリング』の凄みを感じる。単なる“終末モノ”ではなく、“ライダー心理を真正面から突いてくる作品”になってるんだ。
まとめ — セローはやっぱり最強か?
ここまで『終末ツーリング』に登場するセローを徹底的に掘り下げてきた。
走破性、軽量性、整備性、改造耐性、そして日本の風景に似合うアイコン性。
どの角度から見ても「終末世界で生き抜くバイク」としての条件にハマっている。
だからこそ俺は断言する──セローは最強に限りなく近い存在だ。
最強は“万能”ではなく“最適解”
もちろん、セローにも弱点はある。
電動化による電源確保の問題、航続距離の短さ、部品消耗のリスク。
これらを考えると「万能の最強マシン」とまでは言えない。
でも大事なのは、どんな状況でも「工夫すれば走れる」「共に旅ができる」余地を残していることだ。
つまりセローは“完璧”ではなく、“最適解”なんだ。
それがこの作品で描かれた最大のリアルであり、ライダーの心を掴んで離さない理由だと思う。
俺たちにとっての「終末セロー」
『終末ツーリング』はフィクションだ。
だけど作中のセローを見て「俺もこれで旅に出たい」と思った瞬間、俺たちの中にも“終末セロー”が生まれる。
それは実際のバイクかもしれないし、ゲームやアニメの中での憧れかもしれない。
でもその想いこそが、この作品が伝えたい「旅の意味」なんだと思う。
滅びた世界でも、バイクに跨って走り出せば、そこには確かに自由と冒険がある。
そして、その相棒としてセローほどふさわしいバイクは存在しない。
俺はそう信じているし、この記事を読んだ君にもそう感じてほしい。
結論:セローはやっぱり最強だ。
少なくとも、終末世界と俺たちライダーの心の中では。
FAQ
『終末ツーリング』に登場するバイクは実在モデルですか?
はい。作中に登場するのはヤマハ「セロー」をベースにしたモデルです。正確な年式は明言されていませんが、225と250の特徴が混ざった“オリジナル仕様”として描かれています。
作中のセローはガソリン車ですか?電動バイクですか?
電動化された設定になっています。バッテリー駆動で走る仕様ですが、クラッチ操作などガソリン車らしい操作感も残されています。
なぜセローが選ばれたのですか?
走破性、軽量性、整備性など、終末世界に必要な特性をすべて兼ね備えているからです。また、日本の風景に最も似合う旅バイクとしてのアイコン性も大きな理由です。
セローは今でも購入できますか?
セロー250は2020年で生産終了となっています。中古市場には多く出回っているため、購入は可能ですが価格は上昇傾向です。
終末世界に向いている他のバイクはありますか?
ホンダCRF250L、スズキDR-Z400などのオフロードモデルや、シンプルな単気筒ネイキッドも候補になり得ます。ただし総合力ではセローが最も現実的と考えられます。
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情報ソース・参考記事一覧
- 【ヤングマシン】アニメ『終末ツーリング』に登場するバイクとセロー考察
- 【アニメイトタイムズ】『終末ツーリング』AnimeJapan展示レポート(作中仕様セロー展示)
- 【バイクニュース】『終末ツーリング』に登場するセロー電動化仕様の詳細
- 【モーサイWEB】終末ツーリング・セローのモデル特定とギミック考察
- 【オシカツトラベル】『終末ツーリング』作中バイクまとめ
※本記事は上記の一次情報に加え、バイク乗りの体験談・イベント現地レポート・コミュニティ議論なども参考に構成しています。情報の正確性には十分配慮していますが、設定の解釈やモデル特定については公式発表を優先してください。
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