2025年春、ジャンプ発のマジカルコメディ『ウィッチウォッチ』がアニメ化され、声優陣の豪華さが話題となっている。
主人公の若月ニコを演じる川口莉奈をはじめ、乙木守仁役の鈴木崚汰、風祭監志役の天﨑滉平など、実力派声優が勢揃いしている。
さらに、シロップ役に釘宮理恵、伊武荊役に沢城みゆきなど、ベテラン声優も参加し、作品の魅力を一層引き立てている。
メインキャラクターの声優陣が豪華すぎる
まず最初に語っておくべきは、ウィッチウォッチのキャスティング陣の破壊力だ。
「原作が面白いからアニメ化もきっと良いだろう」――そんな淡い期待を遥かに超えて、声優陣の配置が完全に“本気の布陣”だった。
ジャンプラブコメ枠なのに、キャストの気合が完全に劇場アニメレベルなのだ。
若月ニコ(CV:川口莉奈)
ニコ役に川口莉奈を起用したこと、これは正直かなり攻めた選択だ。
というのも、ニコというキャラは「ドジでお調子者だけど芯が強い」というギャグとドラマの二面性を求められる役。
川口莉奈は新人ながら、声のテンポと表情の付け方が抜群で、1話目から「ニコそのもの」だった。
乙木守仁(CV:鈴木崚汰)
相方の守仁には、今をときめく鈴木崚汰。
低音でありながら柔らかさのある声質が、寡黙な鬼の“照れツッコミ系男子”にバチッとハマっている。
しかもテンポの切り返しが絶妙で、ボケとツッコミの“間”を言語でコントロールできるタイプの声優だ。
風祭監志(CV:天﨑滉平)
“空回り忍者”こと風祭には、天﨑滉平という完璧すぎるキャスティング。
ギャグの爆発力と誠実な芝居力を両立できる珍しいタイプで、特に息切れ混じりのセリフ回しは感動すら覚える。
風祭の“バカまじめさ”をここまで愛おしく描ける声優は、そうそういない。
マガミケイゴ(CV:石川界人)
冷静で頭脳派、だけど時々ぶっ飛ぶマガミには石川界人。
石川はこういう「理性→暴走」のギャップ系キャラが本当に上手い。
モノローグの説得力とツッコミのキレ味を両立できる声優だから、安心して笑える存在になっている。
宮尾音夢(CV:楠木ともり)
ギャル系の魔女っ娘、音夢役に楠木ともり。
柔らかくて少し生意気な声色と、時折出る天然ボケとのギャップが絶妙。
甘えと挑発が交差するようなキャラクター性を、声だけで成立させてしまう演技力には唸らされた。
生徒会メンバーの声優陣も超豪華
『ウィッチウォッチ』において、生徒会という存在はただのサブキャラ枠ではない。
物語のテンポに“緩急”をつける要の存在であり、時にツッコミ、時にストーリーテラーとして機能する重要な役割を担っている。
だからこそ、このポジションにキャスティングされた声優たちは、実力者ぞろいで固められている。
伊武荊(CV:沢城みゆき)
まず驚かされたのが、荊(ばら)役に沢城みゆきを起用したこと。
高貴で知的、かつときどき“キレ芸”を入れてくる荊のキャラは、彼女の代名詞のような役柄と言える。
一言で言えば「強キャラ演技」の覇者。シーンに登場するだけで、空気が引き締まるのがすごい。
剣持弓弦(CV:福山潤)
“中二病×ナルシスト”という、かなり強烈な個性を持つ剣持を福山潤が演じると聞いて、「はい優勝」だった。
『コードギアス』のルルーシュを経て、福山はすでに「異様な説得力を持つ中二ボイス」の完成形。
真顔でバカをやる芝居のプロとして、剣持の痛さを愛嬌に変えてしまうセンスが恐ろしい。
シロップ(CV:釘宮理恵)
作品中で最も“喋らないくせに印象が強い”キャラ、それがシロップだ。
そしてそんな無口系マスコットに、なんと釘宮理恵を配するという采配。
ケモノ声・感情音・うなり声の表現においてトップクラスの名手であり、言葉がなくても笑える存在に仕上がっている。
クロミツ(CV:久野美咲)
不思議系・感情希薄キャラ代表のクロミツに、久野美咲というのも絶妙すぎる。
久野は「声の無重力感」とでも言うべき存在で、子供でもなく大人でもない、不思議な浮遊感を出せる稀有な声優だ。
クロミツの一言一言が“あの世界だけの時間”を生んでいて、クセになる。
工理路(CV:日高のり子)
そして最年長ポジションである工理路には、日高のり子が起用されている。
『タッチ』の南ちゃんで一世を風靡し、今や「お母さん力+可憐さ」を併せ持つ演技の匠。
路の“アカデミックでマイペース”な雰囲気を、これ以上ない自然体で演じ切っていて、思わずニヤリとする。
家族キャラクターの声優陣も注目
家族キャラが登場するアニメで声優に求められるのは、キャラクター性以上に“背景の重み”だ。
『ウィッチウォッチ』でも、親世代の登場シーンは短いが、その一言ひとことに世界観を刻み込む力が必要とされている。
そして今回も、そのプレッシャーに応えられる猛者たちが抜擢されていた。
若月伊吹(CV:水樹奈々)
ニコの母・伊吹に水樹奈々、これはかなり“攻め”の人選だ。
水樹といえば歌唱力とヒロイン声で知られるが、今回は一転して「肝の据わった母親」役。
落ち着きの中にユーモアがあり、娘を見守るまなざしが声からもにじみ出る演技が見事だった。
乙木嶺仁(CV:小西克幸)
守仁の父・嶺仁に小西克幸というのも、非常に“骨太”な起用だ。
「不器用だけど真っ直ぐ」という昭和父親像を令和フォーマットで再構築したような芝居で、まさに“言葉少なな説得力”を体現していた。
小西の低音は、守仁の無口さのルーツを感じさせる、そういう“遺伝”すら伝わってくる声だった。
その他のキャラクターと声優陣
ウィッチウォッチの真骨頂は、いわゆる“脇役”にこそ魂が込められているところだ。
一発登場のキャラにも、しっかりと個性と感情があるのは、声優の力あってこそ。
たとえ出番が短くても、「あの声がいたからこそ」という印象を残してくるのが、この作品の強みだ。
真桑悠里(CV:小松未可子)
悠里は、いわゆる“クール系美人”の代表格キャラ。
そこに小松未可子を当ててくるのが絶妙すぎた。
「知性」と「毒気」のさじ加減が天才的で、冷静に突き放すようでいて、ふとしたときに優しさが滲む声に惚れる。
南伽羅(CV:高橋李依)
南伽羅のような“陽キャ×強気×ど天然”キャラは、正直演じるのが難しい。
でもそこに高橋李依をキャスティングしたことで、勢いと繊細さのバランスが完璧に取れている。
明るく元気だけで終わらせず、ちゃんと“人間”としての可愛さを成立させてるのがさすがだ。
嬉野久々実(CV:小原好美)
久々実の「ふわっとしてるけど芯がある」空気を、小原好美が見事に表現していた。
日常系やギャグの空気感を絶妙に操れる小原は、この作品の世界観にドンピシャだった。
たまに真顔で毒を吐く瞬間の声の“抜き”が、本当にうまい。
清宮天流(CV:松岡禎丞)
最後に紹介するのは、天流役の松岡禎丞。
松岡といえば“狂気のエンタメ演技”で知られるが、今回はそこに加えて“ひねくれた知性”が加わってる。
常に半笑いで何かを企んでるような雰囲気を、これほど自然に出せるのは彼しかいない。
まとめ:ウィッチウォッチ声優陣の魅力
ここまで紹介してきた通り、『ウィッチウォッチ』の声優陣は、ジャンプアニメの中でも頭一つ抜けた布陣だ。
“キャラと声の一致”だけでなく、“ギャグと演技のテンポ感”まで緻密に設計されているあたり、制作陣の本気度が伺える。
それだけに、声優一人ひとりの役割が作品そのものの「空気感」を支配しているのが面白い。
実力派声優が集結し、作品の世界観を見事に表現している
ギャグと日常、そしてバトルとラブの要素が詰め込まれた本作で、声優たちは多面的な演技を求められる。
そのすべてに応えたキャスティングが行われている点で、声の演技だけで作品の「温度」が成立していると断言できる。
キャラクターと声優のマッチングが絶妙で、ファン必見の作品となっている
“この声じゃなきゃ無理だった”というキャラが多すぎる。
声優とキャラの親和性は、視聴者の“没入度”を爆上げする最大要素の一つ。
ウィッチウォッチはその点で完全勝利しており、毎週の放送が楽しみで仕方ない。
今後の展開にも期待が高まる
アニメは始まったばかりだが、今後の展開ではさらなるキャラ登場や、声優たちの“化け演技”が見られることが期待される。
次にどんな声が飛び出すか、予測不能なワクワクがある。
『ウィッチウォッチ』のアニメは、声優好きにとっても毎週“祭り”みたいな時間になっている。
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